いまは賃貸でも、いつか自分の家を持つために頑張っている方もいらっしゃいますよね。
マイホームは財産にもなりますし、いつかは子供や孫の住む場所として受け継いで行くことができます。
新しく家を建てる・購入するにはもちろん少なくないお金がかかりますので、「住宅ローン」を利用することになりますが、この住宅ローンがどのような仕組みになっているかご存知ですか?
住宅ローンは新築や建売住宅の購入、一戸建ての建築をする際に主に銀行などからお金を借りる住宅専用のローンです。自動車ローンと同じく専用のローンで、高い金額でも「住宅なら借入れ可能ですよ」というもの。
住宅ローンの仕組みはクレジットカードと同じく、住宅を購入したら購入金額と利息分を毎月支払って行く形になります。返済スタイルにはいくつか種類がありますが、期間が長いものだと35年〜50年くらいのローンが組めるようになっています。
さて、住宅の購入という大きな金額を貸してくれる住宅ローンはとても便利なサービスですが、もちろん住宅ローンのサービスを受けるには審査が必要になります。
ローンを組む側に対して毎月きちんと返済が出来るかを審査するのは、貸し倒れを防ぐために必要な事です。
審査にはいくつかの通る・通らないの基準があり、それらをクリアしなければ住宅ローンを組むのは難しくなってきます。せっかくマイホームを購入しようと思っているのに住宅ローンが組めないなんて事になったら嫌ですよね。
では、住宅ローンの審査ではどのような事をチェックされるのでしょうか?
ローン審査に落ちる大きな理由に、「現在抱えている借金がある」という点があります。消費者金融系のカードローンやキャッシングは審査も優しく手軽に利用することができるため、知らず知らずの内に小さな借金を重ねてしまいやすくなります。
10万円などの小さな金額なら問題にはなりませんが、100万や200万など消費者金融での借金が多ければ多いほど住宅ローンの審査で返済する余裕があるかどうかを問われてしまいます。
ですので、住宅を購入する前に現在の自分の借入れ額がどれくらいあるかを見直す必要がありますね。
他に重要なポイントとしてチェックされるのが「完済時年齢」「借入時年齢」「返済負担率」「勤続年数」「年収」「債務状況」「健康状態」です。
完済時年齢、借入時年齢というのはそのままローン借入現在の年齢と、ローン返済が完了する年齢の事です。こちらは完済時年齢に制限があるケースが多く、大体70歳〜75歳となっています。
つまり35年ローンを組むとすれば、借入時年齢は35歳〜40歳までという事になりますね。
もちろん、例えば20年で完済できるなら、50歳〜55歳までにローンを組めば問題ありません。ただ60歳を過ぎての返済は定年の関係もありますので、若干審査が厳しくなる可能性があります。
完済時年齢の制限を超えたローン期間を組もうとすれば審査に落ちる原因の一つになりますから、事前によくチェックしておきましょう。
返済負担率というのは、ローンの年間返済額を年収で割ったものです。一般的に銀行では年収の額に応じて25%〜40%に調整して徴収しています。
例えば年収が500万円で、25%の返済負担率なら125万円となります。そして年収の額そのものも考慮に入ります。購入金額と年収を照らし合わせて、あまりに年収が低い場合は審査も難しくなります。
勤務先の勤続年数や雇用形態もチェックされます。勤め先が大手かそうでないかでも差が出ますが、なにより重要視されるのが勤続年数で、最低でも3年以上継続して勤務していないと安定しているとみなされません。
雇用形態では正社員であるか非正社員であるか、派遣や契約社員であるかをチェックするのですが、正社員以外は住宅ローンを組むのが少し難しくなります。
特に派遣社員や契約社員だと、勤続年数にどうしても限界が出てきてしまいますよね。最近ではそういった雇用形態の方の考慮もされるようになっていますが、正社員に比べるとやはり審査のハードルは高いと言えるでしょう。
債務状況というのは、最初でお伝えした「現在の借金額」のことです。住宅ローンの返済を圧迫する借入があると住宅ローンの借入上限額が減る場合がありますので、できれば事前に完済しておくのが望ましいですね。
また、そういった他社での借入れの返済が円滑に行われているかも同時にチェックされてしまいます。返済に滞りがあったりすると、審査に落ちる原因になりますので注意しましょう。
健康状態に関しては、もちろん良好であることが望ましいですよね。これは団体信用生命保険への加入が審査の条件となるからです。
こちらは、住宅ローンの返済中に契約者が事故や病気などによって支払いの継続が困難になった場合、契約者に代わって生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を支払うというものです。
生命保険に加入するので、健康状態がよくなければ加入を断られてしまう場合があります。これから住宅ローンを借入するという場合は、自分の現在の健康にも充分に注意しておきましょう。
こうした様々な条件を審査でチェックされますので、住宅ローンを組む際には現在の自分の状態がどのようになっているのかをよく確認しておく様にしましょう。